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部屋が散らからないリビング・ダイニング収納

今の家に引っ越す前、住んでいたのはごく一般的な間取りのマンションでした。
普段過ごす場所はリビング・ダイニングで、主な収納は寝室などの各部屋についていました。
寝室にはWICもついていたので、3人家族(夫婦と乳児一人)としては問題ない収納力はあったと思います。

ですが、いつもリビング・ダイニングは散らかっていました。
部屋着やバッグがいつもダイニングチェアに散乱。
ソファーの上には洗濯物の山。
郵便物や書類はテーブルの上にガサッと・・・。

新居をリノベーションするにあたり、どうにかこれを解決できないか?と考えて作ったのがダイニングのクローゼットでした。

今回は生活動線と家事動線上に作ったダイニングのミニクローゼットのお話です。

我が家のダイニングのミニクローゼット


図面で見ると、この二つです。

洗面室の入り口の両サイドに作りました。

向かって右手の木目ドアのクローゼットは主に私用。
向かって左手のホワイトドアのクローゼットは主に夫用です。

私用のクローゼットの中身です。


普段着る洋服とバッグ、出かける時に必要な小物類が入っています。
あと、湿布や絆創膏など飲み薬以外の薬系と、体温計や爪切り等の小物、プリンターです。


プリンターは予めここに収納すると決めていたので、コンセントも内蔵してあります。

クローゼット内はガチャレールで棚の位置を決める仕様になっているので棚板を自由に設置できます。

一番上の棚板にアイアンバーをつけてハンガーバーにしました。

アイアンバーはCreemaのクリエーターさんにオーダーしました。長さなどカスタマイズしてくれるので好みのものが手に入ります。

バッグを引っ掛けているフックはIKEAのものです。

SVARTSJÖN スヴァルショーン

夫用のクローゼットの中身です。

私と同様に普段着る洋服とバッグ、小物類が入っています。

右エリアには説明書などの書類関係、文具や電池等の生活雑貨を収納してます。

こちらはガチャレールで棚板を入れています。


下部にドーンと置いてあるのは蓄熱暖房機です。

左エリアに夫の普段着とバッグを入れていますが、こちらは棚板などは入れず、最初からハンガーパイプを設置してもらいました。


ダイニングに夫婦それぞれのクローゼットを作った理由

散らかる理由を考える

冒頭でもお話しした通り、引っ越す前のリビング・ダイニングはいつも散らかっていました。

折角家を作るのだから、今度は散らからない家にしたい!と思って、まずは散らかる理由を考えてみました。

散らかる理由というのは人それぞれ違うと思うのですが、自分たちの性格や生活の癖などを深ぼってみました。

理由1:そもそもの性格

私たち夫婦はとっても面倒臭がり夫婦です。片付いている部屋は好きなのですが、片付けという作業が好きではない部類の人間です。

理由2:散らかっているのは主に生活の中で使っているもの

日々使っているものの置き場がない為に散乱しているケースです。
置き場を決めればいいじゃないか?という話ですが、理由1のような性格ゆえ、頑張ってもせいぜい「ゆるい見える収納」が限界。

時間の経過とともに「見える収納」が「ただ散らかった部屋」へリバウンドします。

理由3:置き場が遠い

私たち夫婦は面倒くさがりです。(くどいですね・・)

置き場が決まっていてもそれが遠かったりすると、ついついその場に放置してしまうのです。
朝、脱いだ部屋着をクローゼットに置きに行く。
帰って来てからバッグをクローゼットに片付ける。
洗濯した洋服をそれぞれのクローゼットに片付ける。
遠いっていったって、歩数にして何歩でもない距離です。
でも、面倒臭いのです。

結論

  • 日々の生活の中で必要なものの収納場所は、普段過ごしている生活の場の近くに作る。
  • 見せない収納にする。
  • 家事動線も考慮する。

この3つを考慮に入れたリビング・ダイニングにしようと決めました。

自分たちの生活導線を知る

次にやったことは、新居の間取り図で、実際の自分たちの動きをトレースすることです。


単純に朝起きてから寝るまでの動きを、私と夫の癖とともにリアルに思い浮かべて線で描いていきました。
これが意外と面白いというか、効果的でした。

例えば、夫の場合。
当時、夫は、私と娘が起床する前に出かけていく生活でした。

夫: 朝起きて、1階に降りて、お風呂に行ってシャワーを浴びる。あ、下着って2階のWICだっけ?それとも寝室のクローゼット?

私: 寝室に洋服置くと、私たち寝てる時に出入りするの気を遣うよね?WICかな?

夫: 起きてすぐに持って降りないと二度手間だな
で、シャワーを浴びたら、また部屋着を着て、朝ごはんを食べる。
その後、洗面室で歯を磨いて、洋服に着替えに2階に行く。
洋服全部WICに置くんだよね?冬、寒そうだな、そこで着替えるの
着替えたらバッグ持って出かける。

=夫の帰宅時=

夫: 玄関から入ってくる。バッグをダイニングチェアに置いて、2階のWICに着替えに行く。

私: え?カバンは?置いたまま?

夫: うん、その後仕事するかもしれないしWICで着替えるの、やっぱ寒そうだな。着替えたら下に降りてくる。

私: その時、脱いだ服持って来て洗濯カゴに入れてね。

夫: 忘れそう・・・

私: だよね、今も私が放置してある服を拾って洗濯してるからね・・・。

というような感じです。そもそもクローゼットどうするか?において、太字のところが課題となりました。

私バージョンでも同じことをして、2階のWICに洋服を全て集約すると生活動線も家事動線も長くなってしまっていることに気付きました。

家事動線的問題

WICが2階にあることで私が一番苦痛だろうと思ったのは、洗濯物をしまう時。

畳んだ洗濯物を持って2階に上がるのが面倒だな、そもそも畳む場所どこにしよう?2階?確かに冬寒そう…。(寒がりな夫婦なのです)

という感じで。

洗濯系の家事もそうですが、子育て的に、使いたい時にいちいち2階のWICまで取りに行くのは、なかなかしんどい。
マンションの時はリビングの隣の部屋のクローゼットが子供と自分の洋服収納となっていたのでまだ良かったのだとわかりました。

全ての悩みを解消した結果

散らかる理由、生活動線、家事動線、全ての悩みを解消する為に作ったのが、洗面室のファミリークローゼットとダイニングの夫婦のミニクローゼットです。

洗面室のファミリークローゼットには、下着、部屋着、Tシャツ類、子供服などを。
夫婦のミニクローゼットには、それぞれの普段着を。

それら3つの位置もできるだけ近くになるように設計し、家事動線を伸ばさないようにしました。

洗面室の収納については前回の記事に載せています。

夫婦別々のクローゼットにしたのは、単純にスペースの問題でした。

それぞれ、デッドスペースを活用したクローゼットなので、収納する洋服の丈の長さで割り当ててます。

ただ、結果的に収納スタイルの違う二人なので、お互いの片付け方に手は出さないスタイルが確立できて、その点でもストレスが減りました。
混雑もしませんし。

WICを1階に持ってくることも検討したのですが、LDKの広さを優先したのと、リノベーションなので2階の間取りを変更するのが難しく、2階のWICは残し、オフシーズンの洋服を収納する場所としています。

ここにクローゼットを作ったおかげでLDKは見事に散らからなくなりました。

外出時も帰宅時もクローゼットから必要なものを出して洗面室で着替え、すぐ洗濯するものは洗面室の洗濯カゴへ。再度着るものはクローゼットへしまいます。

冬の着替えも、夏の着替えも快適温度の中でできます。
洗面室の紹介でも書きましたが、洗面室で畳んだ洗濯物もすぐにしまえるので、家事ストレスもゼロ。

バッグも帰宅時にすぐクローゼットへ。
必要な時にはすぐ取り出せるので基本片付いています。

かくして、生活動線と家事動線と収納の密接な関係を身を以て実感した我が家なのでした。